※ここをお読みください

6/18
雨の日の夕方、うちの店の裏の路地に、ツバメのヒナが落ちていて、小さく震えていたのを、こころたん(犬)が見つけました。
隣の高い建物の一番上に、巣がありました。
『たぶん、元気にならないかもしれない・・・』
そう思い、ティッシュの箱に靴下をつめ、外に置き、親の様子を見た。
しかし、親は気づかない。気づいたらこんなに弱るまでに、見つけていただろう、親は自分の巣の中のヒナにエサをあげるので、精一杯のようだ。しかも、巣が高すぎる。入れてあげることもできない。
結局店につれて帰った。

エサはどうしよう・・・
近所のペットショップで勧められ『ミルアーム』を買った。
最初はピンセットに慣れなかったが、なんとか食べてくれた。
家につれて帰って、夜もミルアームをあげた。
『明日の朝・・・どうなってるかな』と少し不安になった。
かずさん(子供)は大喜びだった。”つーちゃん”と呼んだ。
6/19
朝6時半、ツバメはおきてない。つついてみたが動かない。
息はあるようだけど・・・もうだめかも。
とりあえず居間につれてったら・・・元気に泣き出した。
ぐっすり寝てたんかいっ><
かずさんが『学校から帰ったら、バッタをいっぱい取って、待ってるから!』と言いました。
職場に連れて行って、休み時間にはバッタをとったり、ミルアームをあげたり、とても忙しかった。
家に帰ると、かずさんがバッタをいっぱいとってくれてた。
6/20
つーちゃんはだんだん元気になり、よくミルアームやバッタを食べた。
かずさんはこの日も、たくさんのバッタをとってくれた。つーちゃんの為に。このころは、私達やかずさんの顔、声を、つーちゃんは覚えるようになった。
6/21
木曜日で休みだ。ほとんど元気になったつーちゃん。あんな高いところから落ちたのに、ちゃんと羽も動かすし、足も大丈夫そうだ。
えさをいっぱい食べると、後ろを向きながら下がり、巣のそとへフンをするつーちゃん。そんな習性を生でみた私達家族は感動した。
しかし・・・やっぱり野鳥は飼ってはいけないのだ。県に相談をした。そしたら、『幡多郡の方では施設がないので、市に一件ずつ指定の動物病院があります、そこへ連れて行ってください』という返事だった。
私達はその返事をとても寂しく思ったが、かずさんが学校から帰ってくるのを待って、そして話をした。
かずさんは、とても寂しそうな顔をして『わかった』とうなづいた。
そして、親子3人で、最後にたくさんのバッタをとった。
お別れにまた、写真を撮った。

宿毛の『すみた動物病院』に、『もらってくれるかな?』とおもいつつ、たくさんのバッタとともにつーちゃんを連れて行った。
看護婦さんは『わ〜助かります』と、こころよくバッタをもらってくれた。『元気に育つと思います。ここのローカで飛ぶ練習をして、そして放しますよ』といいつつ『バッタもえさにはいいですね〜〜よくがんばってこんなに元気に育てましたね』と言ってくれました。
私は少し泣きました。かずさんは、泣くのをがんばってこらえていました。毎日学校から帰って、つーちゃんの為にばったをとったかずさん、それを思うと、また涙がでました。
『飛んだら教えてください』のどまで出た言葉を飲み込みました。ひょっとしたら途中で死ぬかもしれない・・・だから聞かないでおこう。親子でそう思いました。
そしたら、先日動物病院から、うれしいハガキが届きました。

頭も体も産毛がいっぱいだったのに、ずいぶん立派になっていました。そして、また、涙がでました。
たくさんの写真と、このハガキは、かずさんの宝物になりました。
長々と最後まで読んでくれてありがとうございました。
このお話、気に入ってくれたら

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